SDGsを通して“工場見学と学びの融合”を目指す
【おおたの町工場でSDGsを学ぶツアー・鈴木 陸哉さん、林 睦さん、園木 優美子さん(東京都立大学)】

教育現場でも注目を集めるSDGs※1を通して、11年目を迎えたおおたオープンファクトリーの新境地を切り開く「おおたの町工場でSDGsを学ぶツアー」。企画者の思いと意気込みを伺いました。

工場見学で”知る”以上の”学び”を


ーーそれでは、企画の概要をざっくり教えてください。

林:町工場のみなさんのお話を通して、近年注目されているSDGs※1について考えてみよう、というのがツアーのテーマです。ただ工場見学をするだけでなく、そこからさらに大田のまちと工場との共存や、環境問題について考えるきっかけにできたらと思います。

※1 SDGs(持続可能な開発目標)…2015年の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標。

ーー工場見学と「学び」の融合ということですね。

林:そうですね。前提として、まず町工場について知ってほしいと思っています。さらにその先の学びとして、SDGsのような答えのない問題に対して自分の考えを持つことの大切さを伝えていきたいです。これまでのOOFにはあまり無かったような、新しい企画を目指しています。
鈴木:工場見学の後には、ワークショップの時間を設けています。参加者同士でお互いの考えを共有することで、“知る”以上の機会を提供できたらと思っています。一方的にお話を聞くだけでなく、参加型の企画にしていきたいです。

工場見学のその先を考えることに挑戦しています

ーーそれでは、こんな方にぜひ参加してもらいたい!というのはありますか?

林:モノづくりやSDGs、環境問題などに興味がある生徒さんに参加してもらえたらうれしいです。また、工場見学を通じた学びにどのようなことが必要か、私たちも一緒に勉強したいので、学校の先生にもぜひ参加していただきたいです。

ーー工場見学の可能性を広げる企画になりそうですね。企画を進める中で、印象に残ったことはありますか?

鈴木:町工場とSDGsのかかわりについて聞き取りをしていく中で、町工場は意図的にSDGsに関する取り組みを実施していなくても、住工共生というまちの特徴や、製造業を継続的に続けていくための社会的責任という点から、必然的にSDGsに関連した取り組みが行われているという回答が多く見受けられたことです。
町工場とSDGs、一見かけ離れている印象を持ちますが、大田の町工場が存続していくために深く関連していると実感しました。

町工場の方との打ち合わせは和やかに進んでいます

私たちのおすすめスポット&メッセージ

ーー今回のツアーの舞台である、新田丸エリアでおすすめのスポットはありますか?

林:新田神社の正面にある、矢口南児童公園です。藤棚があって、暑い時期でも日影ができて涼しいです。取材などで近くまで行ったときは、よく休憩のときに寄ってごはんを食べていました。とても気持ちのいい場所です。

鈴木:僕は武蔵新田駅前の商店街の雰囲気が好きです。歩いてみると、意外とレトロな建物が残っているんですよね。あと、武蔵新田駅の正面にある『青樺』という中華料理店がおすすめです。リーズナブルで美味しいので、よく行ってます!(鈴木さんはこの辺りが地元とのことです。)

ーーそれでは最後に、読んでくださったみなさんにメッセージをお願いします。

林:ぜひ、「おおたの町工場でSDGsを学ぶツアー」のタビマエコンテンツにも目を通してもらえたら嬉しいです。
鈴木:少しでも町工場とSDGsについて関心を持ってもらえるように頑張ります。

聞き手:手代木 茜
編 集:手代木 茜
取材日:2021年10月14日

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