特集
features

  • 2025.7.18

和楽器とライトアップによる幻想的な空間が圧巻!「洗足池 春宵(しゅんしょう)の響」と「ほとり市場」で洗足池を満喫してきた!

洗足池で行われている和楽器の演奏会「春宵の響」がとても良いとの評判を聞き、小学2年生の7歳の娘と一緒に行ってきました!

演奏が始まるまでは、7歳の子が聞き慣れていない笛や尺八などの演奏を楽しめるのか…と正直不安もありましたが、演奏が始まると美しい音色の世界にすっかり魅了され、帰る頃にはまた来年も行きたいとせがまれるほど。

本物の音楽は、子どもの心も捉えるのだという感動とともに、こんなにぜいたくな催しが毎年無料で行われていることに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
今回は、「春宵の響」と「ほとり市場」の体験レポートをお届けします。

 

「ほとり市場」で地元人気店のスイーツに舌つづみ

洗足池駅に着くと、駅前では地元の人気店のスイーツやコーヒー、大田区の名産品などを販売する「ほとり市場」が開催されていました。

左から「T.SWEETS.LABO.」の柘植さんと「wagashi asobi TOKYO」の稲葉さん。

創業が同じ頃で普段から仲良しなのだそう

「ほとり市場」は洗足池周辺の商店街若手グループによるマルシェとのことで、「T.SWEETS.LABO.」、「wagashi asobi TOKYO」、「Patisserie AKANE」、「cafe634」、「八百屋丸文」の皆さんが出店していました。

​​洗足池で昭和8年創業の「八百屋丸文」では大田区の名産品を販売

「八百屋丸文」おすすめの雪が谷で採れたはちみつの「ゆき蜜」の味比べ

娘は大好きな洗足池のスワンボートを模したシュークリームを見つけると大喜び!そして、 目移りしながらあれも食べたいこれも食べたいと大騒ぎ。

「Patisserie AKANE」のスワンシュークリームをじっくりと眺めたあとにぺろりと平らげ、「T.SWEETS.LABO.」の米粉ドーナツを無我夢中で食べていました。(実はその間に、他のスイーツも食べています…。スイーツは別腹というのを目の当たりにした瞬間!)

どうしてももう一つ「T.SWEETS.LABO.」の米粉のドーナツを食べたいとのことで、これで最後ねと買いに行くと、なんと売り切れになっていました。驚いたことに、店主の柘植さんは店舗へドーナツを揚げに戻るのだとか。お客さまの期待に応えようとするその優しさに、思わずほっこり。週末に米粉ドーナツは販売しているそうなので、今度お店に買いに行こうねと娘と約束しました。

「T.SWEETS.LABO.」では米粉ドーナツを販売

「日常にちょっとした幸せを」がコンセプトの「cafe634」

お土産に購入した「cafe634」のドリップコーヒー。自宅でいただいた時間は至福そのもの

お腹と心を満たした後は、限定15個という「はねぴょん×春宵の響」デザインの限定缶バッジキーホルダーをゲットし、娘はリュックに付けてご満悦。そしていよいよ、「春宵の響」の会場である池月橋へと移動開始。

「はねぴょん×春宵の響」デザインの限定缶バッジキーホルダー

途中、洗足池に並ぶスワンボートを見て「ママ乗ろうよ」とおねだりされましたが、また今度にしようとなだめて会場へと急ぎます。(娘はスワンボートに乗るのが大好き!)

洗足池に並ぶ人気のスワンボート

会場付近では、「まごめ園」がお菓子や雑貨の販売をしていてついついお菓子を大量買い!こちらのパウンドケーキやクッキーは、リーズナブルで私も子どもたちも大ファン。お気に入りのカップケーキのチョコレート味を大人買いしました。

まごめ園のお菓子は手土産にもおすすめ

「春宵の響」は、幻想的で非日常な時間

いつもの雰囲気とは違った表情の池月橋

日暮れとともに、洗足池公園の春の風物詩である「春宵の響」が幕を開けます。
「春宵の響」がなんといっても素晴らしいのはそのロケーション。洗足池にかかる三連太鼓橋の「池月橋」をメインに、その日限りの特設ステージが登場するのです。自然が舞台なだけに、雨天中止のリスクにハラハラしつつも当日は夏を思わせるような晴天でした。

和楽器と池月橋付近に咲く黄菖蒲(キショウブ)が美しい

知る人ぞ知る「春宵の響」の歴史は1995(平成7)年にさかのぼり、洗足池に「池月橋」が竣工したのを記念して、笛の名手であり人間国宝の寶 山左衛門(たから・さんざえもん)さんを迎えたのがはじまりとのこと。
今年2025(令和7)年で開園60周年、2019(平成31)年には大田区初となる東京都指定名勝になった洗足池公園。公益社団法人洗足風致協会ほか地域の皆さんが守ってこられた自然景観と、多くの歴史を有する場所ながら、住宅街と隣り合っているのもまた魅力です。リハーサル時から「春宵の響」の魅力をよく知る地元の人々が既に列をなし、開場早々に300人の座席はあっという間に満員になっていました。

用意された300席は演奏開始前に満席で立ち見の方もたくさん

オープニングは、世代を問わず馴染み深い『荒城の月』。笛の福原徹さんと、「春宵の響」15回を記念して結成されたという、大田区民からなる洗足池篠笛ワークショップ「笛福会」(ふえふくかい)のみなさまのコラボレーションで厳かにスタート。

笛の福原徹さんと洗足池篠笛ワークショップ「笛福会」(ふえふくかい)のみなさま

蒲田にある日本工学院専門学校の声優・演劇科の学生たちが艶やかな着物に身を包み、司会を務めるのも毎年恒例のお楽しみなのだそう。

ナレーションを務めるのは日本工学院専門学校の声優・演劇科の学生たち

全体1時間半にもおよぶプログラムにも関わらず、観客の手拍子を“鼓”に演奏した『三番叟(さんばそう)』や、邦楽だけではなくバッハ作曲の『G線上のアリア』、『カントリーロード』を盛り込んだメドレーなど親しみやすい演出も盛り込まれていて、その場にいたみんながその世界に引き込まれていました。娘は、大好きな『赤とんぼ』の演奏のときには特に嬉しそうに耳を澄ませている姿が印象的でした。

池月橋の上で演奏されるピアノの演奏にうっとり

ライトアップされた木々は、呼応するかのように紅葉や桜満開の景色に変化します。笛・尺八・謡(うたい)・お囃子(はやし)にそしてピアノ、名だたる演奏家が一夜限りの共演。これが無料だなんて、なんとぜいたくなんでしょう…。

美しい笛の音色が洗足池に響き渡ります

変化していくライトアップが幻想的で美しい

車の音も聴こえない、演奏が始まる前の洗足池公園の静けさのなか、風の音、時折散歩する犬の鳴き声や、ランナーの足音、近所の子どもたちの声が混ざるのも「春宵の響」らしさなのでしょう。

洗足池の自然と融合した舞台も見どころ

ラストを飾る、寶 山左衛門さん作曲の「樹々の密(きぎのみつ)」は、うっそうと茂る森の中で、鳥とも虫の音とも聴こえるような笛が“さえずる”幻想的な世界でした。

フィナーレは非現実的な世界に酔いしれて

大きな余韻を残して、一夜限りの夢の舞台が幕を閉じました。

帰り道、娘は「春宵の響」のことをとても綺麗な時間だったと表現していました。これから先、今日聞いた音楽に触れる機会があったときに「お母さんと一緒に洗足池で聞いた」と思い出してくれたら嬉しいなと心の中で思いました。

現地を訪れて夢のような時間をぜひ!

そしてなんとこの当日の録画を、大田区品川区のケーブルテレビや、J:COM公式YouTubeチャンネルでも楽しむことができます。

古典芸能  「洗足池 春宵の響」

 

今回は、夕方から夜にかけて洗足池を満喫しましたが、日中にのんびりお散歩するのもオススメです!
過去の特集記事では、「ソロ活」と称して洗足池と周辺のお店を紹介しています。ぜひお出かけの参考に!

洗足池をぐるっとお散歩! 気ままなソロ活やってみた | 【東京・大田観光協会公式サイト】東京の玄関・大田の旅

 

T.SWEETS.LABO.

所在地:大田区上池台1-21-3 グラン北澤1F​​
アクセス:東急池上線「長原」駅から徒歩4分
TEL:03-6425-8767
営業時間:日曜日・祝日の12:00〜18:00(売り切れ次第終了)、土曜日は米粉パンの販売日(スイーツは要予約)、水曜定休
公式サイト:https://www.t-sweetslabo.jp/

wagashi asobi TOKYO

所在地:大田区上池台1-16-2
アクセス:東急池上線「長原」駅から徒歩1分
TEL:03-3748-3539
営業時間:10:00~17:00(日曜不定休)
公式サイト:https://wagashi-asobi.com/

Patisserie AKANE

所在地:大田区上池台2-31-11 モダンフォルム上池台B1F
アクセス:東急池上線「洗足池」駅から徒歩2分
TEL:03-6426-8332
営業時間:11:00~18:30、日曜のみ〜17:30(月曜不定休)
公式サイト:https://www.p-akane.com/
【関連記事】
https://www.o-2.jp/feature/202501_01_senzokuike_sweetspicnic/

cafe634

所在地:大田区上池台2-31-11
アクセス:東急池上線「洗足池」駅から徒歩1分
TEL:03-3727-6368​​
営業時間:9:00〜18:00(日曜・月曜定休)
公式サイト:​​http://www.cafe634.net​​

八百屋丸文

所在地:大田区上池台2-38-7
アクセス:東急池上線「洗足池」駅から徒歩6分
TEL:03-3726-5198
営業時間:10:00〜19:30(日曜・祝日定休)
公式サイト:https://yaoyamarubun.wixsite.com/home

まごめ園

所在地:大田区中馬込2-3-19
アクセス:都営浅草線「馬込」駅A1出口から徒歩8分
TEL:03-3773-0777
営業時間:10:00~15:00(土曜・日曜・祝日定休)※毎月第1・3木曜日は施設前で販売会を実施
公式サイト:​​https://ota-koyokai.or.jp/magomeen/

春宵の響

会場:洗足池西岸の池月橋
アクセス:東急池上線「洗足池」駅より徒歩8分、東急バス「洗足池」駅より徒歩8分
開催時間:18:30〜20:00(ほとり市場は17:30〜20:00)
※2025年実施時
https://www.city.ota.tokyo.jp/event/event_bunka/shunshounohibiki.html

 

本記事のライター:大曽根桃子

プロフィール:大田区在住のフリーライター&エディター。取材記事や体験記事、コラム記事などを執筆しています。食べること、銭湯(サウナ)めぐり、テニス、カメラが大好きで、大田区のあちこちに出没しています。

 

監修:NPO法人大森まちづくりカフェ

「大森まちづくりカフェ」は情報紙の発行や地域密着型のイベント企画など、まちの魅力を発見し伝える事業を通じて、大森がもっといきいきするような交流の場(=カフェ)の構築を目指すNPO法人です。