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  • 2026.2.27

1時間で巡れる多摩川七福神めぐり|モデルコースと立ち寄りグルメ

年の節目を迎え、まち歩きや参拝を楽しむ人が増える時期に、
矢口・下丸子周辺で2014年から実施されている多摩川七福神めぐりをして来ました。

多摩川七福神めぐり」は、1時間弱という比較的歩きやすいルートで、周辺の商店街散策も楽しめるのが魅力的です。七福神めぐりとしては新しいですが、新田義興にまつわる様々な逸話や史跡に関連した神社・仏閣を巡る歴史を感じられるコース。浄瑠璃や歌舞伎の演目「神霊矢口渡」の舞台でもあります。

今回は、実際に「多摩川七福神めぐり」をしたときの様子と、おすすめの周辺グルメスポットとして、本格南インド料理がいただける南印度ダイニング ポンディバワンと、パリ皮食感が人気のクレープ屋さんtea crepe aruji(ティークレープアルジ)についてお届けします。

近隣のグルメも楽しみながら、「七福神めぐり」に出かけてみませんか?

(店舗の商品価格は、2026年1月当時のものです)

 

(目次)

東急多摩川線武蔵新田駅をスタートして新田神社へ

南印度ダイニング ポンディバワンでミールスランチスタート

③お腹を満たしたら、いざ七福神めぐりへ!

tea crepe arujiのクレープで至福のおやつタイム

⑤番外編武蔵新田神社の新年行事

①東急多摩川線武蔵新田駅をスタートして新田神社へ


武蔵新田商店会の未来門のゲートをくぐって商店街を3分ほど進むと、右手に見えてくるのが新田神社(大田区矢口1-21-23)。

まずはここで、「多摩川七福神めぐり」の御朱印色紙をゲットしましょう!
(色紙は新田神社で通年発売しています)

新田神社は、1358(正平13)年に創建され、新田義貞の次男で南北朝時代に名を馳せた武将・新田義興を祀っています。
「武蔵新田駅」の名前の由来でもあり、破魔矢発祥の地としても知られているほか、

境内には2009年「多摩川アートラインプロジェクト」の一環として作られた、
グラフィックデザイナー・ 浅葉克己氏による石の彫刻LOVE神社が奉納され、
恋愛成就のご利益もあるとして人気の高い、見どころ満載の神社です!

取材当日1月3日は、参拝客で大にぎわいの新田神社。

毎年三が日とそれに続く土日には赤いはっぴを着た、多摩川七福神実行委員会のみなさんが笑顔で迎えてくださいます。

御朱印色紙(1,000円)は、4色から選ぶことができます。


「どれもラッキーカラーですよ」


新田神社では商売繁盛を願う神といわれる、恵比寿さまのスタンプをポン。

色紙とともにリーフレットの地図もいただきました!

②「南印度ダイニング ポンディバワン」でミールスランチスタート

七福神めぐりの前の腹ごしらえに、南印度ダイニング ポンディバワンへ。

こちらは、2019年から5回グルメサイト食べログのアジア・エスニックTOKYO部門で百名店に選出されている人気店。

足繁く通う地元の常連の方から、遠路はるばる訪れる方まで、幅広い層の方々に支持されています。


シェフは、南インドのPONDI CHERRY(ポンディチェリー)出身のアントニ・サミさん。

15歳から料理の道へと進み、インド国内では4つの州で知事の専属料理人として活躍してきました。20年間インドで料理人として働き、35歳で来日。

日本では、いつか自分の店を持つことを目標に、麹町にある「アジャンタ」などの有名店で15年研鑽を積んできました。

2010年、アントニさんは満を持して武蔵新田に自店をオープン!

店名のポンディバワンの名前の由来をお聞きすると、ポンディはアントニさんが生まれ育った街の名前であるポンディチェリー
バワンはサンスクリットで
を表し、ポンディチェリーの家という意味なのだそうです。


ランチは、「日替わりランチ(900円)」、「本日の薬膳カレーセット(1250円)」、「ランチミールス(1250円)」、「ビリヤ二セット(1150円〜1400円)」など、種類豊富。
アントニさんによると、どのランチも満遍なくオーダーが入るそうです。

特に女性に人気の「薬膳カレー」は、アントニさんがスパイスの効能を熟知しているからこその一品。
疲労回復美肌アンチエイジングなど、気になる言葉のオンパレードに、思わず心をそそられます。

今回は、お店に来る前から心に決めていた南インド料理を象徴するとも言えるランチ・ミールス(数量限定)をオーダー(250円をプラスして、インド米・バスマティライスに!)。
ミールスは野菜とお米中心の料理で、「私が小さい頃、鶏肉を口にするのは週に一度くらいでした」とアントニさん。

そして、テーブルにランチ・ミールスが届くと、その彩り、品数の多さに感動・・・。

バナナの葉の上には、野菜と豆を煮込んだまろやかなカレーサンバル、トマトベースにタマリンドフルーツの酸味を足した少し辛味のあるスープラッサム、シェフ特製のニンジンをベースにしたペースト状のチャトニのほか、野菜を炒めたり煮込んだもの、ピクルス、豆粉のせんべい、無発酵の全粒粉のパン、などが並んでいます。

いざ、食べすすめてみると、酸味辛味甘みと色々な味わいが感じられ、また、混ぜ合わせることで生まれる味の変化も楽しく、気がつけばあっという間に完食。

全体を通して、野菜の甘さが優しく、油も少なめで、和食と通じるものがあると感じました。年末年始で胃腸が疲れ気味でしたが、スパイスのおかげでか体がポカポカとあたたまり、むしろ少し回復した気さえもします(回復が早すぎる気もしますが笑)

ランチに付いてくるドリンクはホットチャイを。
カルダモンとしょうがをつぶして、ミルクとインド紅茶と煮立てて濾した本場の味が味わえます。


ホットの場合、浅い器でいただく方がアロマ効果のある湯気をたくさん受けられておすすめだそうで、浅い器でいただきました。

甘い香りとその味わいを楽しんでいると、じわじわと体がさらにあたたまって少し汗ばむくらいでした。
なんでも、チャイに使われているカルダモンには、消化、鎮静作用があって、食後の胃を落ち着かせてくれるそうです。

ミールス・ランチとホットチャイをいただいて、心身ともに整いました

地元の方々に愛されている南印度ダイニング ポンディバワンは、武蔵新田の方々にとって心休まるお家のような存在

そして、私が通う家にもなりそうな予感がします!

南印度ダイニング ポンディバワン​​

住所:​​大田区矢口1丁目7−9 第三伊和起ビル​​
TEL:03-6715-2888
営業時間:11:30〜15:00、17:30〜22:00(不定休)
アクセス:東急多摩川線武蔵新田駅から徒歩2分

https://www.o-2.jp/contents/pondybhavan-nitta/

 

③お腹を満たしたら、いざ七福神めぐりへ!

※各所にスタンプが置いてあるのは三が日のみです。三が日以外の期間は、新田神社に7つのスタンプがまとめて設置されています。

さて、七福神めぐりに戻って、次に目指すは「幸福」の象徴とされる布袋尊が迎える頓兵衛地蔵(大田区下丸子1-1-19)へ。


新田義興の謀殺に荷担した船頭が、その罪を悔いて建てた地蔵と伝えられます。頓兵衛は、平賀源内の浄瑠璃『神霊矢口渡』に登場する人物です。

線路沿いに歩くと矢口中稲荷神社(大田区矢口1-5)が見えてきます。
福(幸福)」「禄(高給)」「寿(長命)の三つの福徳を授けてくれる福禄寿のスタンプをポン。

続いて、駅前から多摩川方面に進むと見えてくるのは、五穀豊穣の神・大黒天が迎える
氷川神社(大田区矢口1-27-7)

境内には遊具もあり、元気に遊ぶ親子連れの姿も多くありました。

さあ七福神巡りも後半戦!!

さらに多摩川方面に歩みを進め、
延命寺(大田区矢口2-26-17)では延命長寿の神寿老人のスタンプを押します。

続いて芸能財運の神として知られる弁財天の待つ
東八幡神社(大田区矢口3-17-3)へ。

東八幡神社の正面には多摩川の堤防が広がります。
当日は晴天で、多摩川の向こう岸には富士山もくっきり見えました。

多摩川の河川敷は大田区でも有数の人気スポット。気持ちよく散策することができます。


そしてラストスパート!

ドラマ下町ロケットで描かれた「佃製作所」のモデルとして、実際ドラマのロケ地にもなった「桂川精螺製作所(かつらがわせいらせいさくじょ)」を左手に、一路、

新田義興の十人の従者を祀った十寄神社(大田区矢口2-17-28)へ。

災難から守ってくれると言われる毘沙門天のスタンプを押せば・・・

ミッションコンプリート!!

商店街を道なりに行けばゴールの新田神社へ。
ゴールでは多摩川七福神実行委員会のみなさんが、温かいお汁粉やお神酒を振る舞ってくださいました。(※毎年三が日とそれに続く土日のみです。)


達成感とともに寄り道して、元気をさらにチャージ!!!!!

 

④「tea crepe aruji」のクレープで至福のおやつタイム

 多摩川七福神めぐりを終えた後は、とっておきのおやつを求めて、
tea crepe aruji(ティークレープアルジ)へ。


こちらは、2024年1月にオープンして以来、ファンを増やし続けている話題のクレープ屋さん。店主の梶原さんは、クレープが好きという思いでクレープを焼き続け、約20年にも及ぶベテラン職人さんなんです!!

開業のきっかけは、勤めていたお店でクレープを焼きすぎて腱鞘炎になってしまったこと。自分の店を持ち、無理のないペースで注文を受けてクレープを焼きたいと考えたそうです。

「tea crepe aruji」のクレープの特徴は、生地に、抹茶、ほうじ茶、鉄観音、東方美人、アールグレイ、アッサムなどの茶葉を混ぜ込んだ生地を選べること(抹茶と東方美人は50円プラス)。もちろん、茶葉を入れないプレーン生地の用意もあります。

また、特筆すべきはクレープを愛してやまない梶原さんが独自で研究して配合した生地を使っていること。

パリッとした焼きあがりのクレープの皮は、ここでしか食べられない唯一無二の味。
私は一口食べた瞬間、良い意味でクレープの概念が覆されて思わず「おいしい〜!」と叫んでしまいました。

お客様の約8割がリピーターというのも納得です。

さらに、ホイップクリームをプレーンホイップか自家製チーズホイップから選べることも嬉しいポイント。

お店では、バナナやいちごを使ったものが人気で、「バナナクリーム(550円)」や「いちごクリーム(590円)」のほか、シンプルな「シュガーバター450円」などもよく出るそうです。

今回は、自分へのご褒美ということで奮発して、アールグレイ生地で自家製チーズホイップの「いちごバナナチョコクリーム(720円)」と、アッサム生地でプレーンホイップの「ミックスフルーツクリーム(840円)」を。

いやはや、クレープってこんなに満足感の高いスイーツなのかと、改めて感動しました!!

チーズホイップクリームのクレープは、まるでフルーツ入りのチーズケーキのよう

パリっとした食感や茶葉の良い香り、そして、はじめてのチーズホイップフレーバーに激しく心が揺さぶられました。

「生地を焼くのもですが、トッピングを載せて巻くときはとても集中します。
具材が増えるほど巻くのが難しく、キレイにできたと思う瞬間は嬉しいですね」と梶原さん。

例年3月から5月頃がお客様のピークで、行列ができる日が続くそうです。
梶原さん一人で注文を受けてクレープを作っているので、あたたかい気持ちでのんびりと待っていただけると嬉しいなと思います。

武蔵新田でお店を開いて印象的だったことをお聞きすると、
「食べ残しをする方を今まで一度も見たことがないんです。みなさんきれいに召し上がってくださることが幸せで、やりがいにもつながっています」
と笑顔で話してくれました。


元々、人とお話するのが大好きな梶原さん。
今までは忙しすぎてお客様との接客に時間が割けない歯痒さがあったそうですが、
今はゆったりとお話ができて、自分のペースで働けることに満足しているのだとか。

月替わりの限定のオリジナルクレープのほか、皮のアレンジやトッピングのセレクトで楽しみが広がる「tea crepe aruji」のクレープ。

老若男女に愛されているお店に、ぜひ足を運んでみてください!

tea crepe aruji

住所:​​大田区矢口1丁目15-13 Kハウス1階
営業時間:12:00〜19:00、土曜・日曜は12:00〜18:00(水曜日ほか不定休)
アクセス:東急多摩川線武蔵新田駅から徒歩2分

https://www.instagram.com/tea_crepe_aruji/

 

⑤番外編「武蔵新田神社の新年行事」

毎年三が日とそれに続く土日には新田神社境内で七福神めぐりに合わせて新年行事が行われていて、参拝を待つ人々へ初笑いが届けられています。

この日は大道芸研究会による大道芸が行われていました。
聴衆が示した干支を当てる透視術の披露で楽しませたり、

新春花相撲新田神社場所では、手づくりの化粧まわしをつけた演者が聴衆も巻き込み、土俵入りから紙相撲での結びの一番、
弓取式まで演じ切り、場内を沸かせました。

境内には絵馬の前で記念撮影できるフォトスポットもあって、多摩川七福神実行委員会のみなさんの呼びかけで、午年にふさわしく馬ポーズを決める親子の姿にほっこり。


矢口・下丸子のまちを歩きながら集めた、七つの御朱印。
完成した色紙には、参拝の記憶とまちの魅力がぎゅっと詰まっています。

皆さんも、参拝しながらまちあるきをして、多摩川七福神めぐりを体験してみてはいかがでしょうか。

 

本記事のライター:大曽根桃子

プロフィール:大田区在住のフリーライター&エディター。取材記事や体験記事、コラム記事などを執筆しています。食べること、テニス、銭湯(サウナ)、カメラが大好きで、大田区のあちこちに出没しています。

 

 

監修:NPO法人大森まちづくりカフェ

「大森まちづくりカフェ」は情報紙の発行や地域密着型のイベント企画など、まちの魅力を発見し伝える事業を通じて、大森がもっといきいきするような交流の場(=カフェ)の構築を目指すNPO法人です。