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  • 2026.7.8
  • グルメスポット銭湯&スパ

ぬくもりとにぎわいがあふれる西蒲田。麻辣湯と銭湯でホットな時間

2026年、今年の夏は特に酷暑の予感。

多彩な魅力が交錯する西蒲田で、暑い季節を乗り切る
「ホット」なアジアングルメ=麻辣湯(マーラータン)「ホット」な銭湯をご紹介。

どこか気持ちも「ホット」する、西蒲田のまちあるき入門編をどうぞ!

1.異国情緒漂う薬膳麻辣湯で本場の味を
2.カフェ感覚でくつろげるMALA TOKYO
3.魚の泳ぐお風呂屋さんとして人気の改正湯
4.大正ロマンがコンセプトのはすぬま温泉

※2026年6月時点の情報です。

まずは、どこか懐かしくて心がほどけるまち、西蒲田で人気の麻辣湯のお店へ。
ホットな麻辣湯で、体の内側からエネルギーチャージ!

1.異国情緒漂う薬膳麻辣湯で本場の味を

スープ春雨薬膳麻辣湯の外観
2024年頃から若い女性を中心に大きなブームとなっている、
中国・四川省発祥のスープ料理「麻辣湯(マーラータン)」

好きな具材を自由に選べるカスタマイズ性や、ヘルシーなイメージが話題となり、 SNSを中心に人気を集めています。

そんな麻辣湯を味わえるのが、蒲田駅西口から徒歩1分ほどの場所にある薬膳麻辣湯。日本で麻辣湯が流行する前の2018年にオープンして以来、地域の方々に親しまれている中国料理店。ランチタイムには麻辣湯のほか、ルーローハン薬膳姜汁鶏飯などのメニューもよく出るのだとか。

薬膳麻辣湯の店内

一歩店内に足を踏み入れると、どこか異国情緒が漂っています。
というのも本場中国出身のオーナーが手がけるお店だけあって、スタッフやお客様も中国の方が多く、中国語が店内に自然と行き交っているのです。

なんだか、旅先でお店に入った気持ちになりました!

薬膳麻辣湯(880円)は、スープ(パイタンは+100円)と基本の春雨(他の麺に変更可能。中華麺やしらたきは+100円)、具材4種類が料金に含まれています。
トッピングの追加は1品100円。

スープは薬膳パイタントムヤムクントマトの4種類。
どれもおいしそうで迷いましたが、今回はスタッフの伊藤 智さんイチオシのパイタンスープを選びました。
辛さも相談して辛さ控えめの1辛に(激辛は+100円、極辛は+200円)。

個装された具材が並ぶ冷蔵ケース

そして、冷蔵ケースに向かい、好きな具材をトングで選んでボウルに入れていきます。今回は、白菜、もやし、キクラゲ、鶏肉に加え、肉団子、パクチー、うずらの卵を追加。具材は、1品ごとにビニール個装されていて素早く取れて便利です。

ボウルに入った具材
食材を渡して待つこと数分、自分好みのオリジナル麻辣湯がテーブルに届きました!

まずはスープをひと口。パイタンスープの濃厚な旨みが口いっぱいに広がり、その後からじんわりと痺れと辛さとが追いかけてきます。

パイタンスープのマーラータン

1辛でもしっかりとした辛さがあり、身体がぽかぽかと温まっていくのを感じます。

主役の春雨は幅広でもっちりとした食感
スープをしっかりとまとっていて、一度食べ始めると箸が止まりません(笑)
たっぷり入ったキクラゲのコリコリとした食感も良いアクセント。

ここで!さらに麻辣湯で楽しみたいのが味変です!

白湯スープの麻辣湯の春雨のアップ

テーブルには、ごまだれ山椒油自家製ラー油が並び、
調味料コーナーには黒酢刻みニンニクも用意されています。
(刻みニンニクは臭い対策のため、水にさらしているものを提供しているそうです!感謝)

途中でごまだれを加えるとまろやかで香ばしい風味に、刻みニンニクを加えるとパンチのある味わいに。最後まで飽きることなく麻辣湯を味わい尽くせました。

ごまだれの入っている調味料入れ

汗をかきながら完食すると、普通のラーメンを食べたような満足感でいっぱい。
それでいて春雨がベースなので、どこか罪悪感が少ないのもうれしいポイントです!

長年地域に根を下ろし、多くの常連客に愛され続けてきた薬膳麻辣湯。

自分好みにカスタマイズできる楽しさと、本格的な味わいを堪能しに一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

汁がない麻辣湯の麻辣拌(マーラーバン)/980円も夏におすすめだそうですよ。

完食した空のどんぶり
「ごちそうさマーラータン!(笑)」

薬膳麻辣湯

住所:大田区西蒲田7-29−5
営業時間:11:00 – 23:00(不定休)
アクセス:JR京浜東北線、東急池上・多摩川線蒲田駅西口から徒歩1分

2.カフェ感覚でくつろげるMALA TOKYO

マーラートウキョウの外観

2025年10月にオープンした麻辣湯専門店のMALA TOKYO(マーラートウキョウ)

店内に一歩足を踏み入れると、まず驚くのがその雰囲気。白を基調とした明るく洗練された空間は、一般的な中華料理店というよりも、おしゃれなカフェのようです。

MALATOKYOの店内はカフェのような雰囲気

オーナーの中村めぐみさんは、上海で暮らして麻辣湯を好んで食べ歩いていた経験から、本場の味をのんびりとくつろいで楽しめる店を日本でつくりたいと思ったそうです。

スマートフォンの充電もできるためゆったりと過ごすことができ、一人でランチを楽しむ女性も多く見られました。

中村さんが店をオープンする原動力になったのは、出産を機に「食」についての関心が高まり、食品自給率の向上やフードロス問題に貢献できたらと思うようになったことでした。
国産野菜を積極的に取り入れることや、食材を少しずつ並べてロスがないようにする工夫をしているそうです。

色とりどりの具材が並ぶ冷蔵ケース

店内にある冷蔵ケースには、常時約50種類の食材が並んでいて、自分好みのトッピングでオリジナルの一杯を作ることができます。食材の量は、ケースの横にあるはかりで重さを確認できますよ。

冷蔵ケース横の計量スケールとトング

ベースとなるスープは牛骨と鶏ガラをじっくり炊き出したもの何度も試作を重ねて完成させたもの。

スープは、コクと辛さのバランスが絶妙なオリジナルと、3種類の青唐辛子をブレンドしたグリーン、かぼちゃを使った程よい辛さと酸味の金スープ、トマトの旨みたっぷりのトマトスープ、鶏の旨みを引き出したチキンスープの5種類(スープ350円)。

自家製ピーナッツソースを絡めた、スープなしの辛くないマーラーバンもあります。

今回はどのスープにするか迷いに迷ってしまい(どれもおいしそうなのです、)
中村さんのお気に入りのスープでお願いし、おすすめの食材も追加で入れてみました。

スープは、トマトスープをベースにグリーンスープをブレンドしたものに決定!

冷蔵ケースから具材を選んでボールに入れる様子

具材は、国産野菜を使用したトッピング食材(+350円)に、中村さんイチオシの白キクラゲ自家製つくね卵ぎょうざなども追加。
そして麺は私が気になったさつまいも麺も入れてみました。

ボールに入れた具材

ワクワクしながら待っていると、運ばれてきたのは鮮やかな赤色で見た目も華やかな一杯!

まずはスープをひと口飲むと、トマトのやさしい甘みと酸味が広がります。辛さはちょうどいい塩梅で、刺激的というより旨みがしっかり感じられる味わい。

トマトスープベースの麻辣湯

おすすめの食材をいただいてみると・・・、

コリコリとした食感が楽しい白キクラゲ、長芋入りでふわふわとした口当たりのつくね。そして、中国では定番料理だという卵ぎょうざは、やさしい味わいがスープによく合い、新しいおいしさを発見することができました!

そして私が特に気に入ったのがさつまいも麺です。
とぅるんとしたモチモチ食感と喉越しがクセになり、スープとの相性も抜群。

途中でおすすめされた納豆味噌を加えてみると、スープに発酵由来のコクと香ばしさがプラスされ、また違った味わいに。一杯で未体験の味を楽しむことができました。

食後には、ドリンクをオーダーして余韻に浸りながらまったり。

食後のドリンク

中村さんと談笑していると、辛くないトマトスープやチキンスープは小さなお子さんにも好評で、「子どもが野菜をたくさん食べてくれる」とうれしい言葉をいただくそうです。

今回初めて麻辣湯を食べるというお客様が来店し、スタッフの方が注文方法やおすすめ食材を伝えているところを目の当たりにして、ぬくもりあふれるお店だと感じました。

はじめての麻辣湯セット(1200円)などもあるので、まだ麻辣湯を食べたことがないという方に特におすすめしたい一軒です!

MALA TOKYO

住所:大田区西蒲田5-19-10
営業時間:11:00 – 21:00​​(水曜休)
アクセス:JR京浜東北線、東急池上・多摩川線蒲田駅西口から徒歩4分
https://www.instagram.com/malatokyo2025/


麻辣湯を味わい、心地よい汗をかいた後は、西蒲田の銭湯で「ホット」ひといき。
泉質の違いをとくと堪能あれ。

3.魚の泳ぐお風呂屋さんとして人気の改正湯

1929年に初代が西蒲田で創業した改正湯。
地域に根ざした銭湯として、老若男女に愛され続けています。

改正湯のエントランス

改正湯と言えば「魚の泳ぐ水槽がある銭湯」として知られていて、
浴場では、子どもたちが水槽に釘付けになっている姿が見られます。

改正湯の入口の看板
現在は四代目である小林千加史さんが店を切り盛りしていて、
金魚と鯉をモチーフにしたロゴを作ったのは、小林さんのアイデア。

その背景には、文字がまだ読めない子どもや、外国人の方にも目で見て親しんでもらえたらとの想いがあったといいます。

金魚と鯉のロゴマーク
そして、改正湯と言えば大田区を代表する天然温泉の「黒湯」の色がとても濃いことでも有名です。

地下から湧き出る黒褐色の温泉である黒湯は、見た目の色の濃さは施設ごとに違うものの、色の濃淡と温泉成分の豊富さは比例するわけではありません

黒湯天然温泉の浴槽
「改正湯の黒湯は色が濃いめということは事実ですが、黒湯は見た目の濃さだけでなくそれぞれの黒湯に特徴があります。色々な銭湯の黒湯に入って、それぞれの泉質の違いを比べて味わっていただけたら」と笑顔の小林さん。

大田区内の黒湯の多くは、エリアごとに成分や見た目が異なるので、その違いを比較する楽しみ方があることを教わりました。

そして実際にお湯に浸かろうと暖簾をくぐると、広々として清潔感あふれる脱衣所。見上げると、格天井風の中央に雅な花の絵が描かれています。

天井に描かれているカキツバタの花の絵
改正湯には、黒湯天然温泉、オリジナルの黒湯天然温泉+炭酸泉、白色に見えるシルク風呂、透明なお湯の白湯(マッサージ風呂)黒湯天然温泉の水風呂と湯船が5つあります。

シルク風呂はマイクロバブルを発生させていることから白色に見えて、超微細気泡が毛穴の汚れまできれいにしてくれるのだとか!

お肌がつるつるになる美肌の湯とも呼ばれる黒湯天然温泉。
セットで楽しめるなんて…、なんて贅沢なんでしょう!

金魚の泳ぐ水槽と湯船
色々な湯船に浸かりながら、モザイクタイルの富士山水槽でゆらゆらと泳ぐ魚たちを眺めて、身も心もすっかりリフレッシュすることができました!

富士山のタイル絵

改正湯では「0歳から100歳まで誰もが楽しめる場所」であることを大切にしていて、常連客と初めて訪れる方を区別することはないそうです。

足を運んでくれる方全員を「特別なお客さま」として迎える姿勢を大事にしているのだといいます。

清潔な環境づくりと心地よい体験を提供することに常に妥協せず、浴場や水槽の清掃もスタッフの皆さんが丁寧に行っているそう。いつ訪れても気持ちよく過ごすことができるのは、このような一貫した姿勢の賜物なのでしょう。

小林さんの話をお聞きして、心もぽかぽかとあたたまりました。

金魚の泳ぐ水槽

今後の改正湯の目標は、2029年の創業100周年を多くの人々と分かち合いながら楽しむこと!

既に節目を祝う計画を練り始めているそうで、若手社員を中心としたホームページの更新やロゴの再設計も進行中。クリエイティビティを大切にしながら、改正湯らしさを未来へとつないでいきたいと話してくれました。

ロゴマークの金魚と鯉のモザイクタイル
「西蒲田にある一軒の銭湯としてではなく、まち全体を温泉街として楽しんでほしい」

大田区全体を盛り上げていきたいという思いを胸に、改正湯は地域とともに次の100年へ向けた歩みを続けています。

改正湯

住所:大田区西蒲田5-10-5
営業時間:15:00〜23:30(金曜休)
料金:大人(12歳以上) 550円/中人(6歳以上12歳未満) 200円/小人(6歳未満) 100円
アクセス:JR京浜東北線、東急池上・多摩川線​​蒲田駅西口から徒歩7分
http://www.kaiseiyokujou.com/#equipment-top

4.大正ロマンがコンセプトのはすぬま温泉

はすぬま温泉のエントランス

東急池上線蓮沼駅からほど近い場所に佇む、はすぬま温泉。
地域住民はもちろんのこと、国内外から訪れる人々を癒し続けています。

はすぬま温泉の創業は1944年。
創業当時の屋号は「正和​​(しょうわ)浴場」で、創業者の正和(まさかず)さんの名前を別の読み方にしたものに由来するそうです。

そして今から約10年前、はすぬま温泉は三代目が中心となって
「遠くの温泉地ではなく、近くの温泉地」をコンセプトに、大幅にリニューアル。

設計を手掛けたのは、銭湯建築で知られる建築家の今井健太郎さん
もとの建物の骨格を活かしながら、道後温泉をコンセプトとした和洋折衷のデザインが随所に施されています。

レトロモダンを感じるステンドグラスの扉を開いてフロントに入ると、足元にデジタルサイネージに映された鯉が泳いでいてびっくり!子どもたちが笑顔で覗き込んでいる姿がよく見られる場所で、運が良ければレアキャラが泳いでいる姿を見ることもできます。

鯉の泳ぐデジタルサイネージ

温泉に浸かろうと暖簾を潜ると、開放感あふれる脱衣所へ。
高い天井の上部にはステンドグラスが並んでいて、やわらかな自然光が差し込んでいてとっても綺麗。

木製のシャンデリアとレトロモダンな天井
大正ロマン感じるステンドグラスから優しい光が射し込む
浴室に入ってまず目に飛び込んでくるのは、緑あふれる山々と滝を描いた壮大なタイル絵。三代目ご夫婦が気に入った写真の絵を、タイル職人にお願いして再現したものだそうです。

滝を描いたタイル絵と黒湯の浴槽
道後温泉をモチーフにしたという浴室には、お湯が沸き出す大きな鯉の壺など細部にまでこだわりが。
どこか遠くの温泉へ来たのではないか?という非日常感を体感することができます。

お湯が沸き出す大きな鯉の壺
湯船は全て天然温泉で、黒湯炭酸風呂源泉掛け流しの水風呂の3種類。
サウナは別料金の300円(タオルとバスタオル付き)で利用することができます。

ライオンの湯口

印象的だったのは、黒湯がやさしい雰囲気の琥珀色だということ。
温かいお湯と水風呂に入る温冷交代浴が好きな私は、
源泉掛け流しまろやかな肌触りの黒湯水風呂の心地良さを存分に堪能しました。

そして、湯上がりには日本で数名しかいない銭湯絵師の丸山清人氏による富士山画を眺めながらゆったりと過ごすことができました。

銭湯絵師の丸山清人さんによる富士山画
前職では自動車部品のラジエーター設計に携わっていたという四代目の近藤芳正さん。これまで培ってきた熱交換や循環の知識が、温浴設備の管理に活きていると話してくれました。

「お客さまを思って何かをするという意味で、どんな仕事でも根底にあるものは同じかもしれませんね」

近藤さんの一言が心に突き刺さり、目頭が熱くなるのを感じました。

歴史を受け継ぎながら、銭湯としての新しい魅力を発信し続けるはすぬま温泉。
地域に寄り添う“身近な温泉地”として、今日も多くの人々を温かく迎えています。

富士山の銭湯画が描かれたシャッター

はすぬま温泉

住所:大田区西蒲田6-16-11​​
営業時間:15:00〜24:00(火曜休)
料金:大人/​​550円、中学生/450円(生徒手帳をご提示ください)、小学生/200円、未就学児/100円
アクセス:東急池上線蓮沼駅から徒歩2分
https://www.hasunuma-onsen.com​​

今回は麻辣湯と銭湯にスポットをあてて歩いた西蒲田。

ホッとした瞬間は、西蒲田で働く人々との会話中に何度もありました。

「うちの店だけでなくまち全体で盛り上がりたい」
「店をオープンするときにご近所さんが親身になってくれた」
「常連のお客様との会話が楽しみ」〜など。

人情味溢れる西蒲田のまちへ、ぜひぜひ遊びに来てくださいね。

 

本記事のライター:大曽根桃子

プロフィール:大田区在住のフリーライター&エディター。取材記事や体験記事、コラム記事などを執筆しています。食べること、テニス、銭湯(サウナ)、カメラが大好きで、大田区のあちこちに出没しています。

 

監修:NPO法人大森まちづくりカフェ

「大森まちづくりカフェ」は情報紙の発行や地域密着型のイベント企画など、まちの魅力を発見し伝える事業を通じて、大森がもっといきいきするような交流の場(=カフェ)の構築を目指すNPO法人です。