「せっかく手土産を選ぶなら、どこでも買えるお菓子より地元でしか買えないものを選びたい」
「でも、大田区っぽい手土産はネタ切れかも…」。
手土産を選ぶ時、そんな風に考えた経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、下丸子・田園調布という大田区の中でも異なる表情を持つ2つのエリアから、とっておきの「黒い手土産」を3品ご紹介します。「黒い手土産」、それはチョコレートや黒豆などの黒い素材を使ったお菓子です。どれも華やかで、作り手のセンスが光るものばかり。
「というか、なんで黒なの?」
という疑問へのお答えは本文にてご紹介しますね。
大田区みやげに「黒い手土産」を推す理由
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※2026年8月時点の情報です。

実は、大田区には「“黒”にまつわる地域資源」が2つあります。
一つは、大田区に多く点在する、黒湯(くろゆ)と呼ばれる温泉を楽しめる銭湯です。黒褐色や淡褐色はお湯に含まれる「フミン酸(土の中の古代植物が分解・発酵された成分)」によるもの。ミネラルなどが含まれ、美肌効果があるといわれています。大田区の黒湯は都内屈指の濃さと言われています。
(出典:都内最多!大田区の銭湯を巡ろう!)
もう一つは、海苔です。江戸時代中頃(18世紀半ば頃)に始まった大森の海苔づくりは、昭和38(1963)年までおよそ200〜300年にわたって続き、味・量ともに全国一を誇りました。ここから全国へ海苔の生産方式が伝えられ、大森は先駆的な役割を果たしてきた「海苔のふるさと」です。
大森 海苔のふるさと館(東京都大田区平和の森公園2-2 )では、その歴史や文化、技術が伝えられています。(出典:大森 海苔のふるさと館へようこそ)
また大森の海苔問屋には、今も当時培われてきた文化や技術が息づいています。(参考サイト:大森本場乾海苔問屋協同組合)
「大田区を象徴するカラーはブラックだ!」
「大田区らしさは、黒で表現できますね」
「手土産を選ぶときも、黒いお菓子を選んだら大田区らしさを表現できるかもしれないね」
本記事は「大田区らしい手土産特集」の企画ミーティングにおける、そんな会話をきっかけにスタートしました。
「大田区らしい、黒い手土産」という一風変わった切り口から探したところ、オシャレでセンスが光る「黒いお菓子」が見つかりました。
大田区に店を構えるパティシエのこだわりが凝縮された、3つの黒いお菓子をご紹介します。

まず一品目は、下丸子に店を構える洋菓子店「お菓子と結び」の「ケーク・ショコラ(税込2480円) 」。
カカオを贅沢に使用したチョコレートのパウンドケーキです。表面をチョコレートでコーティングし、トッピングにはローストしたカカオ豆を砕いたココアニブを。
「ココアの割合が高いので、カカオの香りをしっかりとお楽しみいただけるかと思います」と語るのはオーナーの醍醐憲人(だいご けんと)さん。ご自身もチョコレート菓子が大好きなのだそうです。

このケーク・ショコラを家族でいただきました。
チョコレートのコーティングは「パリッ!」、ココアニブは「サクッ!」 ケーキの生地はカカオの香りがたまりません。大人はもちろん、小学生の子どもたちも大絶賛!
パウンドケーキはどちらかというと「カジュアルなケーキ」を想像していましたが、そんなイメージは一口で覆されました。
「シンプルで飽きのこない味です」と醍醐さんはおっしゃっていましたが、パティシエが手がける「シンプルな味」は、想像をはるかに超えていました。思わずチョコレート好きの知人に贈りたくなりました。

ケーク・ショコラはカットしたものも販売されていますが、チョコレートのコーティングやココアニブトッピングの食感はホールでのみ楽しめます。
お日持ちはホール・カットともに製造日から3週間ほど。
ホールは夏場は要冷蔵、夏以外は高温多湿を避ければ常温保存が可能です。(開封後は要冷蔵)

「お菓子と結び」ファンの中でも、特に人気がある「ザッハトルテ(税込1,950円)」。
お問い合わせが多いものの常時販売はしておらず、年末などイベントの時だけ販売する「出会えたらラッキー!」な一品です。
醍醐さんによると「製法はとてもクラシックで、シャリ感のある糖衣コーティングと洋酒の香りが自慢です。生クリームや水切りヨーグルトを添えてお召し上がりください」とのこと。
お日持ちは冷凍で製造日から2週間、解凍後は3日以内です。
販売のタイミングはInstagramで告知されるので、お見逃しなく。


お菓子と結びは2022年、下丸子にオープンしました。
“考えるよりも先に感じるシンプルな味わい”
“引き算の美学”をモットーに、
「茶室に似合う洋菓子」を提供しています。
生菓子から焼き菓子まで、常時約60種の多彩な商品を販売。水・木・金曜は20時まで営業しており、会社帰りの人々に重宝されているそうです。


「いつか自分の店を持ちたい」
「自分の店をもつなら、店ならではの特色が絶対に必要だ」。
この道を志した時からそう考え続けていたという醍醐さんのお店だからこそ、ラインナップにはご自身の価値観が詰め込まれています。
「フランス現地で製菓を学んだ際、お菓子はその国の文化そのものだと感じました。日本の店だからこそ、和の素材を積極的に使うことで文化を表現しています」。
店内には緑茶やほうじ茶、ごまや栗など、和素材の洋菓子がずらり。
「パティシエとして、私が喜びを感じるのは自分が作ったお菓子が“人と人の縁を繋げたとき”です。『お菓子と結び』という店名は、この感情を表現しました」。
醍醐さんはそう語ります。
お菓子と結びの「ブラックなお菓子」で、あなたと大切な人の縁をぜひ深めてみては。
住所:東京都大田区下丸子3-27-15 カーサ・フェルテ103
電話番号:03-6459-8151
営業時間:水~金 11:00 – 20:00
土日祝月 11:00 – 18:00
定休日:火(他、不定休あり)
アクセス:東急多摩川線「下丸子」駅より徒歩8分
ホームページ:http://okashitomusubi.com/
SNS:https://www.instagram.com/okashi_to_musubi/

続いて二品目は、下丸子にあるARTRIA(アルトリア)の「お豆のキャラメリゼ(※価格はHPよりご確認ください)」です。
このお菓子は、香ばしい黒豆をキャラメルでコーティングしたもの。セレクトショップのイベントや展示会のノベルティなどで愛され続けてきた一品です。
「カリッ!」
一口噛むと、びっくりするほど香ばしい黒豆とビターキャラメルのハーモニーが口のなかを駆け巡りました。
初めて味わう食感に感激。無意識に動きを止めて、その味わいに浸ってしまいました。(一緒に食べた家族や友人も同じ反応でした)
オーナーの吉崎さんによると「季節によってキャラメルの苦さを少しだけ調節しています。お茶はもちろん、ワインやウイスキーに合うとご好評いただいております」。
甘いものが苦手なお客さまからも、「お豆のキャラメリゼとウイスキーの組み合わせは最高なんだよね」と嬉しいお声が届いているそうです。
お日持ちは、店頭でのお渡しから3週間〜1ヶ月ほど。

お豆のキャラメリゼ を含めた黒いお菓子の詰め合わせもおすすめ。
「在庫がある場合のみで恐縮ですが、とっておきの黒いお菓子のギフトボックスをご用意できます。ご用意時にお時間を頂戴するため、店頭でご予約をお願いできればと思います」とのこと。
【黒いギフトボックスの一例】
・お豆のキャラメリゼ プレーン1、シナモン1
・米粉のサブレ Wショコラ1
・米粉のケイク Wショコラ夏みかん4


ARTRIAは、東急多摩川線「下丸子」駅から徒歩3分ほど、1階にお蕎麦屋さんがあるレトロなビルの3階にあります。
階段でのぼって扉を開き、靴を脱いで進むと、そこには小さなお店があります。
吉崎さんがお客さまのご要望にこたえ、お菓子製造用のアトリエを一部改装して開いた店舗です。
「週末を中心に、その都度ご用意できるお菓子を販売するスタイルのお店です。営業日はInstagramまたは店頭のPOPからチェックいただけますと幸いです」(吉崎さん)。


小さなイートインコーナー(1food 1drinkオーダー制/1名様)では、ギフトを選ぶ前にお菓子の味を確かめることができます。
お店をもつ前、吉崎さんは受注生産でこだわりの「おもてなし菓子」を作り続けてきました。主に企業のお客さまからオーダーを受け、販促イベントやノベルティ用のお菓子製作を受注してきたとのこと。(過去の製作事例がとても素敵なので、気になる方はInstagramのストーリーズからぜひチェックを!)
「お客さまの笑顔に想いを馳せながらイメージを膨らませ、リクエストに精一杯応えられるよう、地道にお菓子を作り続けてきました」(吉崎さん)。

吉崎さんの「おもてなしのお菓子」の評判と口コミは、ギフトを贈る人、贈られた人の間で広がっていきました。
それを10年ほど続けるなか、「このお菓子を買えるお店はどこにあるの?」という問い合わせが増えたことを契機に、吉崎さんは思い切ってお菓子製造のアトリエの一部を改装。こうしてARTRIAはオープンしました。
お豆のキャラメリゼ。米粉サブレ 〜生姜〜。ヨモギのケイク。筆者はいくつかのお菓子をいただいたことで、吉崎さんのお菓子が支持される理由がわかった気がしました。
吉崎さんのお菓子は独創性が高く、まるで「作品」のよう。「これをギフトにしたら、お相手の記憶に残るだろうな」と思わずにはいられません。
また、丁寧に作られたお菓子であることは一目瞭然ならぬ“一口瞭然”。素材は新潟産コシヒカリを原料とする米粉や圧搾法抽出の国内製造米油など、吉崎さんがこだわったものばかり。
「あなたのことを大切に思っています」という気持ちを伝える場面で、おもてなし菓子やギフトとして利用したくなるのも納得だな、と感じました。
「手土産は、人と人との関係性を豊かにする大切な脇役だと考えています。お菓子を通じて笑顔が生まれ、心地良い繋がりが生まれることが私の願いです」。
吉崎さんはそう語ります。
「当店は少量生産の小さなお店でご不便をおかけすることもあるかもしれませんが、心を込めたこだわりのお菓子を販売しております。ぜひご来店ください」。
住所:東京都大田区下丸子3-12-8 名鏡ビル3階
営業日・時間はInstagramよりご確認ください
アクセス:東急多摩川線「下丸子」駅から徒歩約3分
東急池上線「千鳥町」駅から徒歩約10分
ホームページ:https://www.bonbonartria.com/
SNS:https://www.instagram.com/a.artria/

三品目は、田園調布小さな焼菓子専門店 COMME PARIS(コムパリ)の「ショコラカヌレ(税込300円)」。
フランス産のオーガニックチョコレートを使用し、濃厚なカカオの香りをしっかりと感じられる贅沢な一品です。
トッピングにはカカオニブ。パリッとした食感がアクセントに効いています。
塩を加えることでショコラの風味を引き立たせているのも特徴です。甘さが控えめで、特に30〜40代の女性から好評だそうです。
外は「カリッ!」なかは「もっちり!」 この食感がたまりません。
毎日お店で焼き上げる「焼きたてカヌレ」と、ギフト用のカヌレがあります。
焼きたてカヌレは1つずつ購入できるので、ギフトと合わせてご自宅用にもつい買ってしまいそう…!
COMME PARISのブランドコンセプトは、「宝石のような一口を」。
マーケティング担当の迫田紘加(さこだ ひろか)さんによると、
「COMME PARISのカヌレは創業以来、3cmほどの可愛らしい一口サイズです。いろんな味を楽しんでもらいたいという創業者の想いが受け継がれております。また保存料・着色料は一切不使用という点も創業時から変わりません」。
現在、カヌレはプレーン、ショコラ、抹茶、いちご、アールグレイの5種類の味を展開しています。
宝石箱のようなカヌレの詰め合わせを手土産でいただいたら、ときめかずにはいられないのではないでしょうか。しかもいろんな味を楽しめる一口サイズは嬉しい!


ギフト用の包装は大人っぽくシックなデザインなので、
男性がビジネス用途の手土産として購入するケースも多いそう。
日持ちは、ギフト用のカヌレは製造日から30日、焼きたてカヌレは製造日から2日間です。
「焼きたてカヌレは当日中がおすすめです」(迫田さん)。

「ヴィジタンディヌショコラ(5個入り 税込648円)」はフランス・ロレーヌ地方発祥の伝統焼き菓子です。
濃厚なバターとアーモンドの香り、きび糖のやさしい甘さが特徴で、こちらも可愛らしい一口サイズです。

COMME PARISは田園調布駅から徒歩15分ほどの住宅街のなかにあります。白とくすみブルーの外装がひときわ目を引きます。
2011年にプチカヌレ専門店としてスタート。創業当時はギフト用途というより、ご自宅のティータイム向けにフランス菓子・プチカヌレを量り売り販売していたそうです。田園調布エリアの近隣住民の方々に愛され、地域に根付いてきました。
ファンからの「他の焼き菓子も食べたい」「贈り物として、いろんな焼き菓子の詰め合わせが欲しい」というリクエストにこたえ、2025年にプチカヌレ専門店から「小さな焼菓子専門店」としてリブランディングしました。
カヌレと同じ3cmサイズの焼き菓子3種に加え、季節商品も楽しめます。
近年は、バレンタインやホワイトデーなどのギフトシーズンを中心に、東海地方や関西地方の催事にも出展。全国的にファンを広げています。
「宝石のような一口サイズのカヌレや焼き菓子はギフトにおすすめです。ギフトとして、またはご自宅でのティータイムのお供として、ぜひご来店をお待ちしております」(迫田さん)。
住所:東京都大田区田園調布1-24-19
電話番号:03-6715-6047
営業時間:11:00〜13:00/ 14:00〜16:00
定休日:なし (夏期・年始休暇・臨時休業あり)
アクセス:東急東横線・目黒線「田園調布」駅から徒歩15分
東急東横線・目黒線・多摩川線「多摩川」駅から徒歩10分
ホームページ:https://commeparis.com
SNS:https://www.instagram.com/commeparis/
大田区らしい「黒い手土産」という切り口で探したことで、3つの素晴らしい手土産に出会うことができました。あなたと大切な方のご縁を深めるギフト選びの参考になりましたら幸いです。
この他にも、あなたのとっておきの「黒い手土産」を見つけてくださいね。
近年は大田観光協会でも「OTA BLACK」をキーワードに、黒をテーマにしたはねぴょんグッズを展開しています。
こちらもぜひチェックしてみてくださいね!
本記事のライター:Hana
プロフィール:大田区歴13年、小学生の姉妹を子育て中。大田区の魅力は知るほどに深く、気づけばすっかりトリコ。
監修:NPO法人大森まちづくりカフェ
「大森まちづくりカフェ」は情報紙の発行や地域密着型のイベント企画など、まちの魅力を発見し伝える事業を通じて、大森がもっといきいきするような交流の場(=カフェ)の構築を目指すNPO法人です。